こんにちは。行政書士の天山恵理子です。本日は戸籍について解説していきたいと思います。
私たちが生活していく中で、戸籍を取得する機会はあまりないと思います。あるとすれば、家族の誰かが亡くなって相続手続をするときくらいではないでしょうか?この記事を読んでいただければ、戸籍について少しだけ知識を深めることが出来るかもしれません。
今回は〇✕のクイズ形式で解説してみたいと思います。
例①
- 父 ←戸籍の筆頭者
- 母
- 私
親子三人で小城市に住んでいましたが、私は一人暮らしをするために住民票を佐賀市に移しました。それに伴い自動的に本籍も佐賀市に変わる。〇か✕か?
正解は✕です。
住民票と戸籍は全くの別のものですので、連動はしていません。戸籍は戸籍で住民票とは別の手続をしない限り、上の例で本籍が佐賀市に移ることはありません。
例②
- 父 ←戸籍の筆頭者
- 母
- 私
- 私の子
例①のような場合で未婚ですが私に子供が生まれました。そしたら、上記のような戸籍の状態になる。〇か✕か?
正解は✕です。
今の日本の法律では、1つの戸籍には2世代までしか入れないルールになっています。ですから、この場合は私の欄に「子の出生により新戸籍編成」というような記載がなされ、下記のような戸籍が新しく作られ私が筆頭者となります。
- 私 ←戸籍の筆頭者
- 私の子
ここでポイントとなるのは、これは今の法律の制度であればということです。旧民法下では家制度というものがあり何世代でも戸籍に入ることが出来ました。なので、1つの戸籍にひ孫や玄孫まで記載されることもありました。
例③
- 外国人配偶者 ←戸籍の筆頭者
- 私
国際結婚をすることになりました。戸籍は上記のような状態になる。〇か✕か?
正解は✕です。
国際結婚の場合、外国人配偶者には戸籍がありませんので、私一人だけの戸籍が新しく作られることになります。その新しく作られた戸籍に、外国人配偶者の名前や国籍が記載されます。しかし、外国人配偶者が帰化により日本国籍を取得すれば、同じ戸籍に入ることになります。
例④
- 父 ←戸籍の筆頭者
- 母
- 私
上記のような場合で、父が亡くなりました。この場合、戸籍の筆頭者は母に変更となる。〇か✕か?
正解は✕です。
上記の例では、父が亡くなったとしても筆頭者は父のままです。戸籍やそれに関連する書類を取得する場合、「戸籍の筆頭者を教えてください」と言われることがあります。仮に間違えて答えてしまったとしても、本籍や請求者の名前と生年月日を伝えられれば、窓口の方が探してくれることもあります。ただ、情報を正しく伝えられればスムーズに必要な書類の交付を受けることができます。
終わりに
本日の記事は、事前にSNSでとったアンケートをもとに作成してみました。ご協力くださった皆様、ありがとうございました!!
少しでも読んでくださった方のお役に立てれば幸いです。